イヴ





冷たい窓を曇らせていく寒さが

眠っていたボクに「冬が来たよ」って知らせてくれるんだ

冷たい窓に吐息で暖かくした手を使って

手のひらをのせてキュッと擦って拭いていく

気づけば外は一面中どこまで眺めても雪景色

そうだ、ボクは気づかなかったんだ

今日はクリスマス・イヴだったってことを

慌てて僕は固く閉ざされていた扉を

強引に押し開けてみる

外の世界から流れ込んでくる冬のシルシが

僕の手を、顔を、体を包んで流れていくんだ

聖なる日の訪れを告げる、イヴ

さあて、じっとしてはいられないや

ボクだけ取り残されてしまわないように支度をしなきゃ

薄暗くて寒かっただけの何にもない部屋に

ストーブの火を灯らせて少しずつ暖めていく

気づけば外は幸せを願っている子どもたちが見える

いったい何をお願いしているんだろう? 

願い事が空を浮かんでいくクリスマス・イヴ

いつの間にか部屋を包んでいく優しい光が

ボクの冷えてしまった体を暖める

早くしないとみんなが飛び込んで来ちゃうな

色を、形を、温もりを残していく

聖なる日が始まったんだ、イヴ

ボクのちっぽけな想いが

形を変えて願いに変わっていくように

前を向いてしっかりと見ていくんだ

願いの始まりを告げていくイヴのひとときを

暖かい光を持ち続けているボクの部屋

さあて、みんなはいつになったら来るだろう? 

冬のシルシはふわふわと窓の外を舞っている

気づけばドアから飛び込んでくる子どもたち

大切な時間がいま始まったんだ、イヴ

願いの始まりを告げていく、イヴ












葉月裕一さんのサイト蒼すぎる青にて
クリスマスフリーになっていたものです(其の1)
何時もながら素敵な詩で・・・
お題も同時に借りたので
それで詩に挑戦します。

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